法話の窓

052 継続は力なり

 『取りあえず...』を続けているうちにどうにもならなくなった人もあるでしょう。先の事はともかく、取りあえず何処でもいいから高校へ行って、卒業すれば取りあえずどこかの大学へ行って、それから就職を考えようという人が多くあるのではないかと思うのです。

 もちろん、自分の思い通りにはなりませんが、人生のライフレイアウトぐらいはしておくべきだと思うのです。フォレスト・ガンプは、お母さんの涙を流させない。恋人ジェニーの姿を見失わない。友だちを大切にして嘘をつかない。正しいことを実行する。こうした生き方を貫くことで全てが良い方向に行くというお話でした。

 筑波大学の村上和雄先生の本の中では、私たちは、あらゆるチャンスがありながらみすみす逃してしまっている事がたくさんあると書かれていました。最も大切な基本は、あらゆるチャンスが来る状況は作る必要があります。もちろん、それは自分で作るのです。フォレスト・ガンプは、3~4つの生き方に徹して、結果的に良い方向を歩みました。

 私たちも、自分で人生の物差しを見つけて、それに沿った生き方をすれば、継続は力となって、そのような人格が出来てきます。キラリと光るというのはそうした事でしょう。そうなれば、黙っていても光り輝きますから、自ずと力が発揮できるのです。また、考え方と行動が一つになれば、周囲の目が変わってきますから、どんな小さな事でも声をかけられやすくなります。ですがここで大切な事は、どんな事でも何が縁になるか分かりませんから、損得を計算して動かないという事なのです。

 お掃除を頼まれて、掃除をしたところが、微に入り細にわたるお掃除の仕方に、この人ならと抜てきされたという事もあります。どのような事でも、その人の人間性の量(はか)りになるという事なのです。学歴や大学の名前というレッテルが仕事をするわけではありません。個々の人間がどれだけ打ち込んで生きるということですから、チャンスはいくらでもあるはずなのです。

林 学道

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